最近、データ解析をはじめました。私はずっとWindowsを使用していたのですが、昨年の秋にWSLが正式公開になるとのことでWSLを使い始めています。ここでは、私がWSLを使う上で調べたことやTIPs などをまとめていきます。
What’s WSL?
その名の通り、Windowsに搭載されたLinuxです。2016年8月からβとして公開されていましたが、2017年秋公開の「Fall Creators Update」にて正式公開となりました。開発段階ではUbuntuのみが利用可能なLinuxディストリビューションでしたが、正式公開の際にFedoraとOpenSUSEも利用可能なディストリビューションとして追加されるとのことです。
また、WSLは開発段階ではBash on Ubuntu on Windowsまたは省略してBoWと呼ばれていましたが、今回のアップデートを機にWSL (Windows Subsystem for Linux) と名称を変更しました。
Why WSL?
WSLでは、Windows 10というOSの中にさらにLinuxというOSを構築します。既にWindowsがあるのに、なぜわざわざLinuxを追加する必要があるのでしょうか?
マイクロソフトは、開発者のためにWSLを作成したと言っています 。ソフトウェアなどの開発や、私が行いたいデータ解析にはプログラミング言語をはじめとした、様々なソフトウェアが必要です。歴史的にこのようなソフトウェアはUNIX/Linuxで開発されることが多く、Windowsには遅れて移植されます。そのため、Windows版のソフトウェアは更新が遅いことや、Windows版のみでバグが見られるなどの問題がありました。その結果、今では多くの開発者・研究者がUNIXをベースとしているMac OSを使用しています。
このような背景の中、Window 10でLinuxが使用可能になるということは、今までWindowsで開発していた人や、私のようにWindwosしか使用したことのない人が新しく開発・データ解析を始めようとする時に、WSLは魅力的な開発環境となるのではないでしょうか。
How to start WSL?
WSLは、2017年10月の Fall Creators Update にて正式版になりました。その以前でもWSLは使用可能でしたが、あくまでβ版ということで Fall Creators Update でWindows10をアップデートしてもWSLで使用していたUbuntuなどのLinuxディストリビューションは更新されません。そのため、Fall Creators Update の前からWSLを使用していた人は、一度LInuxディストリビューションをアンインストールする必要があります。以下の記事に図を使用して詳しく書かれていますが、ここでも簡単にまとめます。 参考 Windows Subsystem for Linuxとは? そのインストールと使い方
古いLinuxディストリビューションのアンインストール
インストール済みのLinuxディストリビューションのアンインストールは、コマンドプロンプトを 管理者権限 で起動し、 lxrun /uninstall /full
を実行します。
WSLのインストール
既にインストールしている場合は、この手順は飛ばしてください。
- 「コントロールパネル」の「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリック
- 出てきた画面の一覧から「Windows Subsystem for Linux」を探し、チェックボックスをオンに変更
- 「OK」ボタンをクリック
- WSLインストールが始まるので、完了後に再起動
Ubuntuのインストール
ここでは、私が使用しているUbuntuについて説明しますが、必要に応じてFedoraとOpenSUSEも利用可能です。
Ubuntuのセットアップ
- ユーザーネームの入力(Windowsのユーザー名と一致させる必要はありません。)
- パスワードの入力(画面には入力されません。)
- 再度、パスワードの入力
以上で、Fall Creators Update後の環境でWSLおよびUbuntuを使用可能になります。